ビジネスモデルキャンバスとは
ビジネスモデルキャンバス(BMC:Business Model Canvas)は、9つのブロックでビジネスの流れを体系的に表現することができるフレームワークです。ビジネスモデルキャンバスは、Alex Osterwalder/Piguneur/Frederic Etiembleにより開発され、全世界で利用されています。日本では2011年頃よりIT企業を中心に広まってきました。
時代の変化に伴い、マーケティングのカタチも変わってきました。製品主導だったマーケティング1.0から、競合他社やターゲティングを設定したうえでプロダクトの差別化を図っていたマーケティング2.0、そして現在のトレンドは顧客への提供価値を最重視するマーケティング3.0、顧客の自己実現をかなえるマーケティング4.0です。
そこであらためて重要視されているのが「誰に何を(どんな価値を)提供するのか」をきちんと設定すること。ビジネスアイディアを細かく分析し、確固たるビジネスモデルを構築することが市場を生き抜くうえで必要不可欠です。
“想定する顧客”や“提供できる価値”をきちんと定めてビジネスモデルを構築するうえで「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」は力を発揮します。事業の現状分析から改善点を発見でき、さらに新規事業検討にも役立ちます。ビジネスアイディアを整理し「1枚の事業計画書」をつくりだすためのフレームワークといってもいいでしょう。
9つのブロックに記載する要素
①顧客セグメント(CS:Customer Segments)
顧客はだれなのか?
②価値提案(VP:Value Propositions)
自分たちが何を提供して、それが顧客にとってどのような価値があるのか?
③チャネル(CH:Channels)
顧客にどうやって価値を提供しているのか?
④顧客との関係(CR:Customer Relationships)
顧客とどの様にやりとりをしているのか、あるいは顧客が使い続ける理由は何か?
⑤収益の流れ(RS:Revenue Streams)
提供した見返りは何か(お金とは限らない)?
⑥リソース(KR:Key Resource)
自分たちの主力リソースは何か?
⑦主要活動(KA:Key Resources)
自分たちは、どの様なことをしているのか?
⑧パートナー(KP:Key Partners)
ビジネスを成立させるために協力してくれる人や企業
⑨コスト構造の(CS:Cost Structure)
何にお金(など)を使っているのか?
ブロックの中心の価値提案(VP)を含めた右側がマーケティング(お客様とのつながり)で、左側が自社の組織体制(自社およびパートナーとのつながり)です。ビジネスモデルキャンパスを用いることで、「だれに何をどのように提供するのか?」「そのために自社の強みである価値をどの様に提供していくのか?」「その時の収益はどの様になるのか?」が可視化されます。
参考資料
Strategyzer(https://www.strategyzer.com/)