時系列データの見方と移動平均線の作り方|Tableau

トレンドグラフTableau
この記事は約5分で読めます。

Tableauで時系列データを用いたビジュアライズ方法の一部を紹介します。

時系列データとは

毎日の株価や気温、月次の売上高など、時間に沿って等間隔に観測されるデータを時系列データと呼びます。

等間隔とは、一般に年別、四半期別、月別、日別、時間別のように時点に対応して記録されることを示します。

時系列データは、横軸に時点、縦軸に株価や売上金額などの対象となる変数をとった折れ線グラフで表すと、左から右に時間の流れに沿ってデータがどのように変化するかを見やすく表現することができます。このようなグラフを時系列グラフといいます。

このコンテンツでは、「移動平均」、「指標・増減率・成長率」の解説とTableauをもちいてデータの可視化を行います。

出典:政府統計の総合窓口(e-Stat) 時系列データ:日経平均株価を加工して作成

時系列データの変化を見るとき、短期的な上昇の細かい変動ではなく上昇傾向または下降傾向、横ばいなど、長期的な傾向(トレンド)を見るようにするのがポイントです。

Tableauでの移動平均線の作り方

移動平均とは、時系列データを用いて一定期間ごとの平均値をずらしながら算出する手法です。

時系列データには、長期的な傾向や季節的な変化のパターンなどの意味がある動きに加えて、その時点ごとに不規則な値の変化が含まれています。 この不規則な値の変化が大きい場合、データから傾向を読み取ることが難しくなります。このような場合に、移動平均を用いてグラフを作ると、長期的な傾向を表す滑らかな曲線が得られ傾向を把握しやすくなります。

それでは、Tableauで移動平均線を作ってみましょう。

移動平均を用いたグラフでよく知られているのが株価のチャートです。そこで、日経平均株価の2010年からのデータを用いて200日移動平均線を作成しました。

Tableauでは、元データを編集することなく「簡易表計算」と「表計算の編集」だけで移動平均を作成することが可能です。

移動平均線がつくことによって、上昇トレンドと下降トレンドの傾向をつかみやすくなります。これもビジュアライズの力ですね。

時系列データ:指標・増減率・成長率

日本人口の時系列データを用いて、時系列データの指標・増減率・成長率をTabelauで可視化したいと思います。

今回利用するデータイメージ

出典:政府統計の総合窓口(e-Stat) 時系列データ:国勢調査

時系列データの指標とは

時系列データの指標とは、基準時点の値を100とした場合のその他の時点の値を相対値で表したものです。元の時系列データを指数に変化することで、基準時点に対しての変化の大きさを読むことができます。

比較時点tでの指標=比較時点tでの値/基準時点t0の値×100

Tableauでの指標の作り方

計算フィールドで実数を指標化するための計算を行います。ディメンション名やメジャー及び計算フィールド名は以下のように設定しています。

計算フィールド名:人口指標
sum([人口])/Lookup(sum([人口]),FIRST()) *100

LOOKUP関数でメジャー「人口」に対する最初の行(FIRST())の相対値を返して、メジャー人口で割るという設定を行います。

あとは、調査年ごとの年齢別の時系列グラフ(実数と指標)を作ると次のようになります。

人口の実数を用いた場合

人口指標を用いた場合

実数だけを見た場合は、1920年にくらべ65歳人口の増加は見られるものの、その増加は緩やかに見えますが、指数を用いて可視化すると65歳以上人口の増え方が急峻であることがよく理解できます。

時系列データの増減率とは

指標と同様に時系列データの変化に関して、基準時点からの変化の大きさを見るための指標が増減率です。

比較時点tでの増減率=(比較時点tの値−基準時点t0の値)/基準時点t0の値

Tableauでの増減率の作り方

完成イメージ

作成手順は、折れ線グラフを表示させたら以下の②ステップで完成です。

①簡易表計算の「差の割合」

②基準の「最初の値」

時系列データの成長率とは

成長率とは、その時点の値を一つ前の時点と比較して、増減率を求めたものです。成長率の推移を時間軸に沿ってみることで変化の勢いがどう変わっているのかがわかります。

経済成長率の指標とされる実質GDP(国内総生産)の成長率や商品の売上の成長率などを見ることで、その国の経済や商品市場において成長期になるのか衰退期にあるのかなどの判断のヒントとなります。

では、人口の成長率をTableauで見てみたいと思います。

Tbaleauでの成長率の作り方

完成イメージ

①前述の増減率の簡易表計算と同じように「差の割合」を選択し、基準を「前の値」に設定する。

成長率を見ることで、国内の生産労働人口の減少が著しいことが理解できます。

参考資料:日本統計学会編「資料の活用」,東京図書株式会社,2019年

ここまで読み進んで頂いてありがとうございます。

同じ時系列データを用いても、切り口を変えるだけで様々な気づきを与えてくれます。Tableauなら元データの加工なしに様々な分析を行えるのが強みですね。いろいろとデータの可視化を試してみてください。