検索エンジンからの評価が分散しないようにする方法
重複しているページや類似ページのURLを正規化して、検索エンジンからの評価が分散しないようにする方法を紹介します。
URLの正規化とは
URLの正規化とは、WWWの有り無し、index.html有り無し、パラメーター付きURLなど、表示されるページは同じだけれども、表示に使われるURLがばらばらといった場合があります。
Googleはこれらのページを異なるページとして認識する場合あり、評価が分散する危険性があります。そこで、類似するページをcanonicalタグをもちいて、正とするURLを指定することで、評価の分散を抑えることができます。
正規化が必要なケースは大きくは6つ
- 「WWWあり」「WWWなし」で重複するページが存在している
- 「/index.html あり」「/index.html なし」「/ あり」「/ なし」などサイトの仕様でURLの末尾が複数パターン存在する場合
- 検索機能やソート機能を利用すると「%acb」などのパラメーターが付与されたURLが生成される場合
- スマホとPCでURLが異なる場合
- ファッションサイトなどで同じ商品の色やサイズ違いのページが複数生成される場合
- 多言語サイトで言語ごとにページを保つ場合
それぞれに応じて適切な処理が必要です。
正規化のポイント
301リダイレクトもしくはカノニカルタグやオルタネイトタグを使い分けるのがポイントです。迷ったときは次の目安を参考にしてください。
使い分けの目安
- 重複/類似ページのURLが複数存在しなくていい場合 → 301転送で正規化
- 重複/類似ページのURLが複数存在する必要がある場合 → カノニカルタグで正規化
- スマホのページが別で存在する場合 → オルタネイトタグ+カノニカルタグで正規化
カノニカルタグとは
カノニカルタグとは、URLの正規化を行える属性です。下記のタグのように正規化(評価を統一)したいページのURLをhref=“”の内側に記載することで、記載したURLへ評価を統一させることができます。
<link rel="canonical" href="http://~~~~~~~~">
301転送と異なり、正規化したあとでも正規化元のページが残るため、ファッションサイトの同一商品色違いページなどに使われることが多いものです。
オルタネイトタグとは
オルタネイトタグとは、スマホページの存在をGoogleに伝達する属性です。下記のタグのように対応するPCページのURLをhref=“”の内側に記載することで、記載したPCページのスマホ用のページをGoogleに認識させることができます。
<link rel=“alternate” media=“only screen and (max-width: 640px)” href=“SPサイトのURL” />
主に、カノニカルタグを合わせて設定することで、スマホとPCで評価が分散されないよう設定することが多いです。
多言語サイトの場合は、少しテクニックが必要ですので、次に詳しく紹介します。
多言語サイトの言語を正規化する
複数の言語を持つサイトの場合、言語ごとに個別のページを持つ必要があります。
例えば、同一ページ内でボタンによる言語の切り替えも技術的に可能ですが、検索エンジンは切り替えられた言語を認識できません。ですので、個別のページを持つことで検索エンジンに検知してもらえる様にします。
言語アノテーションを追加する
検索エンジンの中には、言語アノテーションの追加を許可し、訪問者ごとにそれぞれの言語を表示させる技術があります。これにより、海外の検索結果には外国語のページが表示され、国内の検索結果には日本語のページを表示できる様になります。
この仕組みによって、複数の言語を取り扱う上での問題点を解決することができます。
言語アノテーションを行うためのタグ
言語アノテーションタグをウェブページに埋め込むことで、ページの正規化が実現できます。具体的には次のよう。
<link re="altrenate" hreflang="x">
アノテーションとは、複数の言語用にページを分けて構成されているWebサイトの構造をGoogleに認識させるためのタグのこと。
<記述例>
<link rel=”alternate” hreflang=”ja” href=”https://XXXXXX /” />
<link rel=”alternate” hreflang=”en” href=”https://XXXXXX/英語URL” />
<link rel=”alternate” hreflang=”zh” href=”https://XXXXXX/中国語URL/” />
hreflangでの言語の指定は ISO の規格に基づいて行います。
代表的なものに次のようなものがあります。
■言語コード
- 日本語 ja
- 英語 en
- 中国語 zh
- ドイツ語 de
- フランス語 fr
国コードを含むドメインを利用する
国コードを含むドメインを使用していたら、そのウェブサイトはどの国を対象としているかがわかります。
日本向けなら、www.●●●●.co.jp
イギリス向けならwww.●●●●.co.uk
では、www.●●●●.comの場合はどうでしょう。
検索エンジンは、サーバーが設置されている国、IPアドレス、ウェブページの情報など複数の要素を用いて判断するかもしれません。
Google Seach Consoleのインターナショナルターゲティングを用いることで対象となる国に適切なウェブサイトを提供できる様になります。
注意すること
1ページで複数の言語を使用しない
例えば半分は日本語、半分は英語と言った様なページです。検索エンジンは、言語を判断できません。
自動翻訳サービスだけに頼らない
検索エンジンは、自動翻訳サービスの翻訳に対し、高い評価を与えません。翻訳の専門家に依頼するなど、自動翻訳サービスだけに頼らない様にする必要があります。